
こんな要望に答えます。
僕は、趣味で靴磨きを続けており、今年で9年目に突入したサラリーマンです。こんな僕が革靴の鏡面磨きのやり方を解説します。
鏡面磨きは、初心者のうちは失敗することが多いです。
2時間磨いたのに光らず、微妙に残ったワックスだけ落として終了なんてこともザラでした。
しかし、思い返してみると原因は明らかで、ケチってちゃんとした道具を使っていなかったからでした。
正直、やり方うんぬんよりも道具のほうが大事だったと思います。
そしてすみません。手抜きをするわけじゃないんですが、やり方に関してはプロの方のYoutubeがかなり参考になります。
ぼくはこの記事で紹介する道具を使って、この方を丸パクリしたら、早く綺麗に光るようになりました。
鏡面磨きは14分20秒からなので、やり方や手捌きも含め、一度見てみるといいと思います。
結構ゆっくりなので、1.75倍速がおすすめです。
ではここから、鏡面磨きの手順、失敗しやすい点、良かった道具を紹介していきます。
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失敗しにくい鏡面磨きのコツと手順【→ワックスが肝】
鏡面磨きは以下の流れで行います。
フルメンテナンスを行う
鏡面磨きの前にはフルメンテをしておきましょう。
理由は、鏡面磨きをした箇所は、次落とすまで手入れができなくなるからです。
鏡面磨きをした箇所にはワックスがついているので、クリームを塗っても浸透しません。また、強くブラッシングしたりすると、せっかくの光沢が濁ってしまいます。
部分的に手入れができなくなるので、まずフルメンテをしておきましょう。
靴にワックスを塗る
次に、ワックスを塗っていきます。
指で爪先とかかとを中心に塗っていってください。
最初は爪先だけでもいいと思います。
かかとまでやると疲れます。
先ほど紹介した動画では、コバの上あたり側面全周に塗っていますね。
こうすることで立体感が生まれ、より美しく仕上がるそうです。

ここで、是非使ってほしいワックスはこちらです。
2420円とすこし高いですが、初めからこれを使うことを強くおすすめします。これを使わなかったため、ぼくは時間と労力をかなり無駄にしました。
おすすめする理由は、乾燥に時間がかからないからです。

そもそも鏡面磨きの原理は「ワックスを薄く塗り重ね、表面の凹凸を無くす」というものです。
なので、光らせるためには、ワックスを確実に重ねていく必要があります。
ワックスは
- ロウ
- 油脂
- 有機溶剤
でできています。
有機溶剤は、ロウ(光沢用)と油脂(保湿用)を溶かして、靴に塗りやすくしてくれているものです。
ワックスを塗っても、この溶剤が乾かないとロウが靴にくっつきません。
よくある失敗原因の一つは、溶剤が十分に乾燥しきらないまま、ワックスを塗り足してしまうことです。
ロウを溶かすための溶剤が残っていると、何度塗ってもロウが徐々に溶けてしまって光ってきません。
ミラーグロスは溶剤が少ないため、乾燥時間がかなり短くすぐにワックスが重なっていきます。
よって、失敗しにくく時短になります。
ただ、固すぎて手にとれないので、こんな感じで爪で削り取り、指で溶かすと使いやすいです。指汚くてごめんなさいm(__)m

手に取れたら、靴に塗っていきましょう。
僕はいつも、左右の靴それぞれに2回塗ります。
塗った後はこんな感じになります。

よく「つま先を光らせるために必要なワックスは米粒1つ分」と言われますが、正直結構塗っちゃっていいです。
理由は簡単で、量が多い方が表面の凹凸を早く潰せるからです。
湿らせたクロスにワックスをつけて磨く
靴にワックスを塗り終えたら、少し湿らせたクロスに、ワックスを取りながら磨いていきます。
湿らせる理由は、すべりを良くしてワックスを綺麗に広げるためです。
手で塗った後のワックスはデコボコしているので、滑らかにしながらワックスを重ねていく必要があります。
失敗を減らすために、ここでポリッシングクロスを使いましょう。
よく光る万能クロスはこちらです(買い合わせ商品で申し訳ないです)
一枚440円と布の割りにいい値段しますが、これを使うとかなりきれいに光ります。
Tシャツや靴下だと全然うまくいきませんでした。
やはり靴磨きには、靴磨き用の道具を使うべきですね。
鏡面磨きだけでなく、汚れ落としや乾拭きにも使えます。
水の付け方は人によってまちまちですが、僕はこのハンドラップを使っています。
約3000円と結構いい値段しました。
クロスを指に巻いてハンドラップを叩いて濡らした後、手のひらで馴染ませます。

ただこのハンドラップ、水の出る量が多くて使い勝手が微妙でしたので、こっちの方がいいかもです。
Amazonのレビュー数も多くて、しかも1000円という安さです。
ハンドラップを使わない場合は、ワックスの蓋に水を少し溜めて、クロスの先をちょっとつける感じでもOKです。
靴の上に1滴水を落としてやる方法もよく紹介されていますが、量の調節が難しく手間がかかります。
光るまで繰り返し磨く
あとはひたすら「クロスを水で濡らす→クロスにワックスつける→磨く」を繰り返します。
ミラーグロスだと、1回目で明らかに光り始めます。

あとは好みの光沢になるまで、ひたすら磨いてください。
体感だと、クロスが濡れすぎるとワックスがうまく重なっていかなかったので、時々クロスの面を変えてあげるとよいです。
水とワックスのつけすぎには注意です。
水拭きして仕上げる
最後に、クロスを少し濡らし、軽く磨いて完成です。
個人的には乾拭きだけでも全然OKだと思います。
注意点ですが、磨き上げた後すぐにブラッシングをするのはやめましょう!
せっかく表面を滑らかにしたのに、ブラッシングすると細かい傷がつき輝きが曇ります。
コロニルの山羊毛ブラシを買ったので、試しに使ってみたのですが、明らかに曇りました。
毛が柔らかいので大丈夫だと思ったら、全然あかんでした。
まじで後悔です。

救世主 脱脂綿
うまく光らないとき、助けてくれる救世主が脱脂綿です。
氷水を少し付けて磨けば、びっくりするくらい光ります。
是非試してみてください。
ブラッシングで曇ったつま先もここまで光りました。

脱脂綿は、「失敗した・・・」と思ってもかなりの確率でリカバーしてくれるのでおすすめです。
薬局に200円くらいで売っているので、是非買っておきましょう。
鏡面磨きをする意味とは

永遠の命題ですね。僕は以下だと思っています。
ここからは完全主観で、僕の考えと経験を書いていきます。
うっとりしちゃう

ほんとにうっとりするくらい、見た目が良くなります。
階段を登っているときやコーヒ飲んで一息ついているとき、ふと足元に目を落とすと、なんかニヤけちゃうんですよね。
これは女性のネイルとよく似ています。
仕事中疲れたときにふと自分のネイルを見ると、めちゃテンションが上がるそうです。
嫁いわく、ネイルを褒められる男はモテるそうです。
鏡面磨きは少し手間がかかりますが、自分のやる気増強剤になりますね。
達成感を味わえる

ピッカピカにできたときの達成感半端ないです。
「できなかったことができるようになる」って、人として最も喜びを感じる瞬間だと思うんです。
というのも僕は、就活の自己PRを「自己成長する人間です」にしたくらい、自己成長という言葉を大事にしています。
「中身も外見も磨きながら自己成長し、頭一つ抜けたビジネスマンになる」というこのブログのコンセプトにしたくらいです。
達成感を得るために、鏡面磨きにチャレンジするのもありかなと思います。
人との繋がりや話のネタが増える

鏡面磨きは多くの人がやることじゃないので、靴好きな人からすると割と目に付くみたいです。
僕は、職場に靴好きな上司がいるんですが、僕の靴に気付いて「いい靴履いてんね」とよく声をかけてくれるようになりました。
鏡面磨きやアンティーク仕上げにも気づいてくれるので、シンプルに嬉しいです。
クリームの話やメーカーの話で盛り上がると楽しいんですよこれが。
しかもなんと、履かなくなった靴をくれたりするようになりました。
ウン万円の靴を2足もいただいてしまいました。
感謝感謝です。
革靴に限りませんが、ひとつの趣味を極めていくと、同じ趣味を持つ人と年齢・性別関係なく仲良くなれるのも、いい点だと思いました。
ここまで、鏡面磨きのやり方とその意味について紹介してきました。
正直、初めは失敗すると思いますが、プロの動画をマネし、道具を選べば、光らせることは難しくありません。
追加で買う道具もワックスとクロスくらいなので、そこまで追加コストもかかりません。
あえて必要なものを挙げるなら、失敗しても光らせるまでやり続ける気合いでしょうか。
鏡面磨きができるようになると、お気に入りの革靴をもっと好きになれるので、興味があれば、是非一度挑戦してみてください。
